今、注目のバイオ銘柄を皆さんご存知でしょうか?
今週、3連続ストップ高をつけた窪田製薬HD(4596)です。
本日の値動きがとても印象的だったので少しお話ししたいと思います。
1.窪田製薬HD(4596)が超急落
今週3月18日から19日、20日と3日連続ストップ高となった窪田製薬HDですが、本日引け前に急落しました。
高騰していた理由は3月18日の寄り付き前に発表されたNASAと開発受託契約を締結したというIR発表です。
そして、3月18、19日は寄らずのストップ高でしたので、比例配分でごくわずかの人が取得できています。
20日は安値894円でしたので、一般的にIRを知ってから購入した人は安いところでも894円ということになります。
そして、本日1,226円の高値を付けたものの、14時46分頃から大幅下落し、終値は890円となりました。


これがバイオ銘柄の恐ろしいところです。
いきなり急騰しますが、いきなり急落することもあります。
その原因は2つあるとゼンは考えています。
1つ目は「仕手化」です。
つまり、資金力のある誰かが株価を操作して儲けている可能性があるということです。
バイオ銘柄はちょっとした情報で思惑が思惑を呼び株価を高騰させることができます。
もし、今回の窪田製薬HDの場合、高騰前の250円くらいで株を買い集めていた人がいれば恐ろしい金額を稼ぐことができたはずです。
ゼンの計算では株価が250円であれば25億円程度で市場に出ている株式の大半を買い占めることができたはずです。
2つ目は「思惑」です。
株は「思惑で買って、事実で売る」という言葉があるように、「これから上がるだろう」という予測を立てて銘柄を選別します。
逆に事実が出たころには高値になっているためニュースなどで株価の上昇が報じられたころにはむしろ売り時となっているのです。
とくにバイオ銘柄については一つの薬が成功すれば莫大な利益を生む可能性があるため、その思惑が大きなものとなります。
ゼンとしては今回の窪田製薬HDはこの思惑が膨らみすぎていると感じています。
ゼンはバイオは全くの専門外ですのでほとんどが推測になりますが、今回IRで発表されたNASAの開発受託契約締結についてはそこまで業績に影響はないと考えています。
まず、この開発受託契約によって開発費についてはNASA側が全額負担することが明記されていますが、あくまで費用負担であり成功報酬などはありません。
さらに開発受託契約により開発が成功した場合の研究成果はNASA側に帰属します。
つまり、窪田製薬がもしすごい発見をした場合であっても、それはNASAの許可がなければ使用することはできません。
この費用と成果の面からみても基本的に窪田製薬はNASAの資金で研究を外注されただけであり、多額の利益には結びつかないとゼンは考えています。
そのため、株価が2倍も3倍も膨らむのはおかしいのです。
とは言っても、すごい勢いのある株価の上昇を見るとついつい「このまま上がっていきそう」と思ってしまいます。
そんな時、ゼンは自分にこう言い聞かせています。
「そのバイオ銘柄の利益確定するタイミングは決められるか」
どんなに株価が上がっている銘柄でも、自分が買った後も上昇していく保証はありません。
「今上がっているから」という単純な理由で株を買っている人はいません。
また、そんな理由で買った株は、いつ利益確定すればいいのかも決めることができません。
そんなことからゼンとしてはこの窪田製薬HDは今から絶対勝ってはいけない銘柄ですし、週明けも下がっていくと予想しています。
まぁ、1,000円以上で買った人にとっては週明け上がってくれないと困るとは思うのですが。
2.本日の資産変動
3月20日:4,650,614円 (うち株式評価額3,686,800円)
3月22日:4,634,514円 (うち株式評価額3,670,700円)
前日比▲16,100円
ソフトバンク(9434)と共同ピーアール(2436)が下落し、そのマイナスを全体のプラスで補填したような形となりました。
なお、アクリート(4395)は本日もマイナスです。
また、今週は1週間でプラス99,993円となり、そのうち大きく上昇した銘柄はジャパンエレベータサービス(6544)、ズーム(6694)、共同ピーアール(2436)です。
3.来週の相場予想
いよいよ来週3月26日が3月決算の株主優待、配当の権利確定日です。
おそらく、それを踏まえると週の前半は強気な相場となると予想します。
問題は権利落ち後の27日以降なのですが、月末は上がりやすいという効果もありますので、週後半も強気のままいけるのではないかと思っています。