1.ROEの概要
ROE(アールオーイー)とはReturn On Equity(自己資本当期純利益率)の略で、自己資本を元手にどれだけの利益を稼ぎ出すことができるかをみる基準です。
ROE = 当期純利益 / 自己資本 × 100
ROEが高い企業のほうが元手に対して利益が多いため収益性が高いと判断することができます。
2.ROEの使い方
一般にROEが高ければ収益力が高い優良な企業、低ければ収益力の劣る企業という評価がされます。日本の上場企業の場合、ROEの平均は2~5%程度とされています。
ゼンとしてはROEを使用して企業を2種類に分類します。
2~5%程度の平均的な収益力の企業であれば、成長株として今後ROEが上昇していくかに着目します。
また、5%を超える高い収益力の会社は、割安株として収益力に対して現状の株価が過少に評価されていないかに着目します。
3.ROEの注意点
ROEを使った判断をするときに注意したいのが自己資本の金額が小さすぎないかというポイントです。
少ない自己資本で多くの利益を上げられるのは高い収益力として評価できますが、あまりにも自己資本が少なすぎると安全性の面で不安があります。
そのため、自己資本比率やROA(Return On Assets、総資産利益率)などの別の基準も併用して判断しましょう。