最近、とある税務の勉強会に参加しています。 そこでこんなことを言われるのです。 「通達は法律じゃないから従う必要はないんだ!!」 通達というのは、税務署のル-ルです。 どこの税務署でも同じ判断をするようにするためにあります。 江東東税務署に聞いたら「大丈夫」と言われたのに 浅草税務署に聞いたら「ダメ」と言われたら、どっちを信じたらいいのかわからなくなります。 そのため、通達というル-ルで統一しているのです。 たしかに通達は法律ではないので、 裁判のときに「通達にこう書いてあるから」と言っても意味はありません。 法律に従っていれば、通達に反していても裁判では勝てるのです。 そのため「通達は法律じゃないから従う必要はないんだ!!」と学者の先生方はよく言うのです。 でも実際、通達を完全に無視した申告をしたらどうなるでしょう? もちろん税務署に指摘され、どっちの判断が正しいか争うことになります。 最終的には裁判で決着を付けることになります。 皆さん、裁判やりたいですか? そうなのです。裁判になれば時間もお金もかかります。 そのため、通達を完全に無視するわけにもいかないのが実務なのです。 では、もし納得いかない通達があったらどうするか? お客様に相談します。 なぜなら、税理士は代理人なのですから、 本人が「戦う」といえば、ヤリとタテ持って突撃しますが、 本人が「戦わない」というのなら、武器をおろします。 それが税理士の実務的感覚だと思います。
通達と法律
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執筆者:ゼン